外国人がワインのソムリエとして日本で働くための『技能ビザ』を解説

海外からワインの熟練ソムリエを呼びたいが、どのようなビザを取得したらよいのでしょう?

「お客様からワインについて質問されても、詳しく答えられない…」
「海外から熟練したワインソムリエを呼びたいが、どのようなビザが必要なのだろう?」
このようなご相談を、レストラン経営者の方からいただくことがあります。
外国人が日本でソムリエとして働く場合には『技能ビザ』が必要です。
この記事では、ソムリエが日本で働くための技能ビザの要件・申請方法・必要書類について、行政書士がわかりやすく解説します。

目次

ワインのソムリエの仕事をするには『技能ビザ』が必要

外国人がワインのソムリエとして日本で働く場合には、『技能ビザ』が必要です。

ソムリエには、テイスティング、ワイン選定、仕入れ、保管、販売、管理など、ワインに関する幅広い専門業務が認められています。
単にワインを提供するだけでなく、店舗のワインリスト作成や顧客への提案など、専門的な知識と経験が求められます。

ソムリエの技能ビザの取得要件

ソムリエとして技能ビザを取得するには、以下の4つの要件をすべて満たす必要があります。

1.ワインに鑑定等に関する実務経験が5年以上あるこ

「ワインの鑑定等の実務経験」とは、ワインの評価・選定・管理・提供に関するすべての技能を指します。
また、大学や専門学校などでワインや飲料サービスに関する教育を受けた期間も、実務経験の一部として算入可能です。

2.国際的なコンクールで優秀な成績を収めていること

ワインの鑑定やサービスに関する国際的なコンクールで入賞以上の成績を収めていることが求められます。
この実績が、技能の高さを裏付ける重要な証拠となります

3.日本人と同等額以上の報酬を受けること

日本人が同様の業務に従事する場合と同額以上の給与(報酬)を受けることも条件の一つです。

4.他の職種の従業員が確保されていること

ソムリエがレストランなどで働く場合、ホールスタッフ・コック・経理など、他の職種の従業員が適正に配置されていることが求められます。
店舗全体の運営体制が整っていることが重要です。

もし上記の要件を満たさない場合は、特定技能ビザなど他のビザの取得を検討する必要があります。

熟練した技能の証明方法

ソムリエとしての技能ビザを取得するには、5年以上の実務経験を裏付ける証拠書類を入管に提出し、熟練した技能を証明する必要があります。

主な証明書類は以下の通りです。

  • 在職証明書
    ソムリエとして勤務していた期間を明記した証明書を提出します。
    勤務していた会社名(またはレストラン名)、所在地、電話番号、在職期間を明記した証明書を提出します。
    複数の勤務先の経験を合算する場合は、それぞれの証明書を提出します。
    原本に加え、日本語訳も必要です。
    ※在外日本大使館が勤務先に確認を行う場合もあるため、正確な記載が求められます。
  • 公的機関が発行する職業証明書類
    実務経験を証明する公的書類(職業登録証など)の入手が可能な場合は、こちらの公的書類でも問題ございません。

外国人がレストランで働く人のビザの種類

1.ビザの種類

職種該当する在留資格
ソムリエ技能ビザ
コック(調理師)技能ビザ
ホールスタッフ特定技能ビザ
会計・管理スタッフ技術・人文知識・国際業務ビザ

2.技能ビザと特定技能ビザの違い

技能ビザは、熟練した技術を持つ外国人が対象です。一方、特定技能ビザは、一定の技能と日本語能力を持つ外国人が対象で、教育や訓練を受ければ日本人でも従事できる作業にあたります。建設業や製造業、介護など、幅広い分野で活用されています。

技能ビザの申請方法と必要書類

1.申請方法

申請は、最寄りの 出入国在留管理局(入管) に書類を提出して行います。

すでに日本に滞在している場合 → 「在留資格変更許可申請」を行います。

対象の外国人が海外にいる場合 → 「在留資格認定証明書(COE)」の発行を申請します。

2.必要書類

外国人を海外から呼び寄せる際に入管に提出する書類をご紹介いたします。ただし、最低限の書類となりますので、個々の事情に合わせて他に追加の書類を準備する必要があります。

  • 在留資格認定証明書交付申請書
  • 外国人の顔写真
  • 従事する業務の内容を証明する所属機関の文書
  • 前年分の職員の給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表の写し
  • 履歴書・職歴経歴書
  • 在職証明書
  • 雇用内定通知書
  • 勤務先の登記事項証明書
  • 直近の決算書の写し

まとめ|ソムリエの技能ビザの申請は専門家に相談を

熟練の外国人ソムリエが日本で働くためには、技能ビザの取得が必要です。
実務経験の証明や書類の整合性が不十分な場合、不許可になるケースも少なくありません。

「海外から経験豊富なソムリエを採用したい」
「外国人ソムリエのビザを確実に取得したい」

そのような方は、技能ビザ申請に強い『オープンビザ行政書士事務所』 にぜひご相談ください。

経験豊富な行政書士が、確実な書類作成とスムーズな申請をサポートいたします。

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