特定技能として働くための『日本語試験』と『技能試験』とは
特定技能ビザで働くためには2つの試験に合格しなければいけません。
今回は、その2つの試験の『日本語試験』と『技能試験』をご紹介します。
1.そもそも特定技能制度とは
特定技能制度は、深刻な人手不足に悩む特定産業分野において、一定の専門性・技能を有する外国人材を受け入れるための制度です。
日本で働いてみたい外国人や日本の留学生の方が利用しており、年々、利用者は増加しています。
(*特定技能の詳細はこちら。)
特定技能制度を利用して日本で働くためには、一定の日本語力と就く仕事の専門性が必要となる事から、以下で解説する『日本語試験』と『技能試験』の両方に合格する必要があります。
2.日本語試験とは
特定技能として働くための日本語能力を証明するため、以下のどちらかの日本語試験に合格しなければいけません。以下の2つ以外にも様々な日本語の試験はございますが、現時点で認められていません。
- 日本語能力試験(JLPT)
- 国際交流基金日本語基礎テスト(JFT-Basic)
日本語能力試験(JLPT)について
日本語能力試験(JLPT)は、外国人の方にとって馴染みのある試験で、受験者数が最も多い日本語の試験です。様々な目的を持った外国人が受験します。
特定の技能の場合、N4レベル以上の合格が必要となってきます。
N4レベルとは、『基本的な日本語を理解するすることができるレベル』となっています。
具体的には・・
【読む】基本的な語彙や漢字を使って書かれた日常生活の中でも身近な話題の文章を、読んで理解することができる。
【聞く】日常的な場面で、ややゆっくりと話される会話であれば、内容がほぼ理解できる。
合格率は例年35~40%で推移しており、学習時間の目安は300~400時間となっている事からもわかる通り、しっかり準備しないと合格できません。
試験の申込方法や試験日の日程については、日本語能力試験(JLPT)のサイトをご確認ください。
国際交流基金日本語基礎テスト(JFT-Basic)
国際交流基金日本語基礎テスト(JFT-Basic)は、主として日本で働く外国人が日本での生活するために必要な日本語能力をはかる試験です。幅広い受験者層を対象とする日本語能力試験(JLPT)に比べて、日本での生活するうえでの実践的な内容となっています。
特定の技能の場合、A2レベル以上での合格が必要となってきます。
A2レベルとは・・
- ごく基本的な個人的情報や家族情報、買い物、近所、仕事など、直接的関係がある領域に関する、よく使われる文や表現が理解できる。
- 簡単で日常的な範囲なら、身近で日常の事柄についての情報交換に応ずることができる。
- 自分の背景や身の回りの状況や、直接的な必要性のある領域の事柄を簡単な言葉で説明できる。
こちらも日本語能力試験(JLPT)と同様、しっかり勉強しないと合格ができません。
ただ、日本語能力試験(JLPT)よりも試験回数が多いため、挑戦できる回数は多いです。
試験の申込方法や試験日の日程については、国際交流基金日本語基礎テスト(JFT-Basic)をご確認ください。
補足
3.技能試験とは
特定技能は、以下の12分野で働くために必要な技能を有しているかを確認する技能試験に合格しなければいけません。当然ですが、働く分野によって試験内容、試験方法等は異なりますので確認が必要です。
- 介護
- ビルクリーニング
- 素形材産業・産業機械・電気電子情報関連製造業分野
- 建設
- 造船・舶用工業
- 自動車整備
- 航空
- 宿泊
- 農業
- 漁業
- 飲食料品製造業
- 外食業分野
上記の中でも特にお問い合わせの多い『介護』と『外食業』について解説致します。
特定技能『介護』として働く場合
介護として働くためには、『介護技能評価試験』に合格しなければいけません。
試験は毎月実施されていますが、試験受験後、45日間は次の受験ができませんので、1回で合格できるようにしっかり準備してください。以下、試験概要をまとめてみました。
- 試験名称:介護技能評価試験
- 試験言語:現地語
- 実施主体:プロメトリック株式会社
- 実施方法:コンピューター・ベースド・テスティング(CBT)方式
- 実施回数:原則毎月実施
- 受験資格:17歳以上の者(*インドネシア国籍の方は18歳以上)
- 試験水準:介護職種の第2号技能実習修了(3年間)相当の水準である介護技能実習評価試験と同水準
- 受験手数料:1,000円程度
試験の申込方法や試験日の日程については、プロメトリック株式会社のサイトをご確認ください。
外食業で働く場合
外食業で働く場合、『外食業特定技能1号技能測定試験』に合格する必要があります。
介護とは、異なり、マークシート方式のペーパーテストの試験になります。
詳しくは、一般社団法人外国人食品産業技能評価機構のサイトをご確認ください。
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